2010年に発表したものを加筆訂正して再掲します。
精神障害者を積極雇用する名古屋企業
~精神障害者の自助グループ「雇もれびの会」の視点から
榊原 あざみ
雇もれびの会
1)はじめに
近年、精神障害者への支援は「就労に関する支援」がもっとも盛んに行われています。これは、地域生活を行うようになった精神障害者が増えるにつれて、生活の基盤である就労が出来ない障害者が生活保護に頼らざるを得ない現実が問題とされていることが理由の一つです。
厚生労働省は平成22年に、ハローワークでの精神障害者の就職件数も新規求職申込件数もこれまでの10年で大幅に増加しているという発表を行っています。これは統合失調症の陰性症状の改善も期待できる言われるリスパダールや新薬エビリファイといった薬剤が処方されるようになり、副作用の少ない薬剤を選ぶことで社会参加が実現できる患者・当事者が増えてきたことが背景にあるといわれています。
また行政による支援も進んでいます。障害者の法定雇用率として、一般に55人以上の雇用者のいる事業所で1.8%(55人に1人)の障害者雇用が義務付られています。なかでも精神障害者は短時間雇用であっても0.5人としてカウントできるという支援の向上が進んでいます。
そうしたなかで、実際に精神障害者を積極的に採用する企業でのノウハウを障害者の視点から紹介することは非常に有益であると思われます。
2)就労の現状
働きたい精神障害者は確実に増えていますが、実際に働いている精神障害者が多いかというと、まだそれほど多いとは、思えません。平成16年のデータでは全国に220万にいると推定される精神障害者のうち働く精神障害者はおよそ13,000人と推定されています。上図は働く精神障害者の人数の概数を身体障害者、知的障害者と比較してみた図です。全国の身体障害者はおよそ300万人いるうち、働いている人は40万人ほど平成16年の時点でいるという報告があります。一方、精神障害者は220万人ほどいるうち、働いている人数は13、000人ほどと推計されています。いかに少ないかが分かります。図には、働いている精神障害者が身体・知的障害者に比べて非常に少ないことが示されています。
つまり、働きたい精神障害者が増えている時代ではあるが、実際に働く人はまだまだ少なく、これから働き始める精神障害者が増えていくポテンシャルが大きいことが考えられました。
3)G社の概要
名古屋で障害者を多数雇用する企業の代表格の一つが、株式会社Gです。このG社へ就職した仲間が我々の「雇もれびの会」で開催した「体験談を語る会」で講師を務めたことがあり、その縁で雇もれびの会との協働が実現しました。我々の雇もれびの会の発行するフリーマガジン「こもれび・働く精神障害者」の取材に応じていただきました。その取材を通じてフリーマガジンへのスポンサーも快諾して頂き、多大なる資金提供を約束していただきました。
取材2010年7月29日
4)精神障害者の発行するマガジン「こもれび・働く精神障害者」の取材から
◆障害者雇用のきっかけは?
私たちは社会の公器として企業をとらえています。社会に貢献するためにできることと考えて、障害者雇用を進めています。また、実際には法定雇用率を達成しないと納付金が必要になるという行政からの動機づけもあります。
◆障害者雇用にご理解をありがとうございます。
G 障害うんぬんにこだわらない考えです。われわれは靴の小売店なので店に立っていただける販売員の方を求めています。荷受やバックヤードには人を極力減らす流れです。そうした裏方の仕事もすべて販売のための前作業と捉えています。障害枠の求人をかけるとハローワークから数十人単位で紹介があります。事前に職業体験訓練をされた方や医師・ジョブコーチが同行される例もあります。
◆障害者雇用の現状は?
G 現在、障害者は全社で35名ほどいます。身体障害者が若干多いですが、知的、精神障害者とほぼ3分の1づつ雇用しています。その中で精神障害者は増えつつあります。
◆名古屋周辺での障害者の就業はどうですか?
G 名古屋では名古屋ドーム店が従業員30名ほどの最大規模の店ですが、そこに男性2名の精神障害者が働いています。
◆障害者はどんな働き方ですか?
G 短時間雇用の場合が多いです。週20時間をすこし越えるぐらいです。朝の清掃から始まってお客様がみえたら挨拶することなどを教育しています。女性で事務職の人もいます。
◆面接ではどんな点を見ますか?
G 話をしてみてこもる人は困ります。ゆっくりでもいいので会話ができる人を採用するようにしています。販売員として働くので対人恐怖症の方はご遠慮いただいています。
◆障害者の体調の管理については?
G 主治医やジョブコーチからも状況を聞くようにしています。クスリで症状を抑えている方も多いのでどんなクスリをどのような飲み方をしてるかまでお聞きします。また通院についても配慮しますので、通院の頻度についても聞きます。
◆求人者にひとこと。
G 本当のことを言っていただきたい。障害をオープンにしてほしいということです。お互いの気持ちを知ることが大事です。店長にも申し送りしますし、クローズ(非開示)で応募される方は困ります。
◆ブランクについては?
G ブランクなどは気にしません。重要なのはご自身が抱えている障害への認識度合いです。自分の障害をなんとか克服してコントロールできる方が望ましいですね。人間誰しも怪我をすることがあります。障害はそんな怪我と同じようなものだよ思います。障害と向き合える人が強いですね。
一方、「障害でたいへんです」としか言えない人には「たいへんですね。それでは勤められないですね」とお断りしています。障害があっても残された能力でなんとか努力されている方を採用します。喩えるなら、片目しか見えない人だったら残された目でなんとか見ようと一生懸命努力しているような人です。
◆休みを取りたい場合は?
G 誰でも疲れたときは休みたいし、体調がわるい時には休みたいと早めに申し出てくれるほうがいいです。しかし、一店舗5、6人の店では一人が長期に休むと業務がまわっていきません。過去に一ヶ月入院された例もありましたが、その後、体調が回復せずに退職された方もいます。
◆障害者雇用の現場の工夫は?
G 大垣店や木曽川店など大規模店から始めています。2人を同期採用して一緒に教えることで、同期意識が芽生えますし、教えるほうも時間を短縮できます。
◆取材感想
株式会社Gさんに2010年7月29日に取材に行きました。そこで実際に人事に携わっている社員の方に話をさせていただきました。
G社は非常に障害について理解のある会社であることが取材をさせていただいた結果としてわかりました。
全国に約600店舗以上運営されているということでしたが、「これからは一店舗につき一人の割合で採用したと考えている(検討中である)。」という障害者の雇用に前向きであることをおっしゃられていました。
また、「障害のある方も障害があるから、、、、とすぐに諦めるのではなく、障害を治す(克服する)よう努力をして頑張って欲しい。」と同社の部長さんはおっしゃいました。このことを聞き私は「本当に障害者の立場に立って応援してくれているんだなあ。」と思いました。
障害者の雇用は敬遠されがちな世の中ですが、このような会社、そして、今回取材させてもらったような方がいることは本当にうれしい限りです。
◆取材のあとで
以上の取材は、担当本部長さんのお話でしたが、障害者の雇用で現場に近い担当者が話してくれたノウハウは、さらに工夫されていました。上の図の1)から3)は、会社全体の方針です。挨拶は仕事の基本ですし、同期採用も指導上のメリットもあります。3)の短時間勤務は疲れやすい精神障害者では特に必要な条件です。これらは障害者雇用が進んだ他社でも取り入れていると報告されています。さらに先進的な取り組みとして、4)5)が挙げられます。
4)の時間割的なルーチンワークとは、小学校の時間割のようなものをイメージしています。効果として、一つには障害者が働きやすく、指示を待たなくても黙々と作業が進められる状況を作り、仕事に迷わなくて済むメリットがあります。もう一つは店長や正社員がやるべき仕事などのうち、本当に店長がやるべき仕事かどうかを見直して、障害者に任せられるものは任せられる効果があります。
また、障害者と店長の間に必ず一人仲介をいれて、店長と仲が悪くならないように気をつけています。さらに障害者の声を聞く試みも進んでいて、店長にも言いづらいことは、本社から人事担当者が愚痴の吸い上げに各店舗に出張しているそうです。直接会って話しづらい場合には、人事に手紙を書く時間も勤務内に設けてあります。手紙を書く時間にも給料がでます。
5)G社との協働
そのG社との協働は、名古屋の開府400年記念「企業・市民・NPO協働フォーラム」というのイベントでのプレゼンテーション資料がきっかけになりました。そのイベントは、地元のNPOと企業の協働をマッチングさせるためのイベントでした。その資料の一部が、上図です。
パートタイム雇用など、障害者に配慮した雇用をして、障害者なりの仕事をまかせることで、企業としてもメリットとして、
1、健常者が本業に専念できる
2、法定雇用率を達成して補助金や助成金を受けることができる
3、障害者が自立できる
こうしたことを訴えたそのイベントのときの資料を使って、地元の靴の小売店に当会への支援をお願いにいきました。このときももちろん当事者だけでアポイントをとって営業を行いました。
特に、「健常者が本業に専念できる」というメリットを説明すると、靴の小売店ではお客さまに応対することが本業です。精神障害者である従業員にも当然、お客様への接客は求められますが、障害者には得手不得手が大きく、一般に接客が苦手だったり、好印象をもたれない場合があります。そんな場合でも「少々お待ちください。今、担当とお呼びいたします。」などと健常者の正社員へつなぐことが出来れば、接客の一部を担当できます。障害者には、店内外の清掃、靴を箱から出すといった裏方の仕事もあります。健常者はそのおかげで「お客様に気持ちよく買っていただく」という本業に専念できるのです。
「もしかしたら求人があるかも」と思ってもらいたいというお店側の配慮あふれる広告となりました。G社はもともと精神障害者の雇用に理解があり、積極的に採用されています。そのため、地元では障害者枠の求人を出すと常に数十人単位で応募あるそうです。しかし、東京ではまだ障害者雇用に積極的であることも理解ある会社であることも知られていないためか、障害者求人への応募が十分に集まらないこともあるというお話でした。
6)G社に就職した仲間の手記から
G社に就職したAさんの体験談を雇もれびの会で聞く機会がありました。講師役のAさんは、感想文のなかで「デイケアの村社会に閉じこもっていてはいけない」と語り、「採用されるまで面接にチャレンジし続ける」ことを勧めています。「みなさんも過去形の人生から脱却して現在進行形の人生」を目指して欲しいと言ってます。「職場での新しい人々との出会い」に期待している様子です。Aさんの自信に満ちた文体からも就職で得るものが大きかったと感じられました。
7)雇もれびの会
雇もれびの会は、平成21年3月に発足した精神障害者の自助グループです。働く(働きたい)精神障害者を勇気づけることを目的に雇用確保に向けた様々な情報交換・発信を行っています。この会は名古屋の千種区と昭和区になる医療法人 福智会(理事長 福智寿彦 医師)のなかのクリニック併設デイケアメンバーが中心になって始めました。最初は、就労に関するインタビューや体験談を語る会を開いていました。その後、福智会にスポンサーになっていだだいて、紙媒体に体験談集としてまとめたフリーマガジン「こもれび・働く精神障害者」を平成22年5月に発刊しました。その後、第二号で、上記の取材を行い、それを通じてスポンサーにもなっていただき、500部を印刷して県内各保健所・精神科・クリニックや作業所に発送できました。現在、ブログ、ホームページもあり、「雇もれび」で検索するとヒットするようになっています。
8)まとめ
最後に、雇もれびの会は、雇用確保のために企業と当事者と行政や医療など支援者を仲だちできる会を目指しています。今後、地元企業とのネットワークを広げて精神障害者の雇用確保に向けた活動を進めていこうと考えています。
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精神障害者の雇用へのプロデュース(6)
~自助グループ“雇もれびの会”の活動から探る~
雇もれびの会 榊原あざみ
精神障害者の就業意欲
近年、働く意欲のある精神障害者が非常に増えています。厚生労働省が平成22年5月に発表した「平成21年度における障害者の職業紹介状況等」によれば、この10年でハローワークでの精神障害者の就職件数も新規求職申込件数も大幅に増加していることが分かります。
これは精神障害者の側からみると、リスパダールや新薬エビリファイといった薬剤が処方されるようになり、陰性症状が改善されて社会参加が実現できる患者・当事者が増えてきたことが要因の一つとして考えられます。
また行政による支援の進展も要因の一つでしょう。例えば、1.8%の障害者雇用を義務付けている法定雇用率において精神障害者の場合は短時間雇用であっても0.5人としてカウントすることとして精神障害者の障害特性や企業の受け入れに配慮した支援策がとられています。
しかしながら、実際に働いている精神障害者が多いかというと、決してそうは思えません。平成17年の「患者調査」等のデータでは全国に約268万人いる精神障害者のうち働く精神障害者はおよそ2万9千人(平成20年度障害者雇用実態調査)と推計されています。全国の身体障害者約350万人に対して、働く身体障害者は35万人(平成20年度障害者雇用実態調査)ほどいるという報告からも、働いている精神障害者の人数がいかに少ないかが分かります。
つまり、働く意欲のある精神障害者が増えている時代ですが、実際に働く人はまだまだ少ないのが現状のようです。
「雇もれびの会」発足
私たち「雇もれびの会」は愛知県名古屋市にある医療法人福智会(理事長 福智寿彦医師)のデイケアメンバーを中心に発足した精神障害者の自助グループです。福智会では以前から社会復帰やリカバリーを理念として掲げており、これまでも大きな成果をあげてきています。
また、それに加えて同じ境遇の者同士がサポートしあうという思想のもと、ピアサポートにも取り組んでいます。しかし、これまでその2つを併せた就労ピアサポートとして位置づけられる会がありませんでした。そこでデイケアの就労プログラムを補う当事者のピアサポートグループとして「雇もれびの会」を発足することになりました。
「雇もれびの会」として
当初の活動は、当事者の就労体験の生の声をインタビューで集めることでした。チラシをつくり、趣旨をデイケアの中で説明して就労しているデイケア利用者の体験談を聞いて回りました。現在はその発展形としての当事者による「就労体験を語る会」を開くことが主な活動となっています。
「就労体験を語る会」は語る側にとって、働くという切り口で自分史を振り返ることによる本人の気づきができます。聞く側にとっては、同じ病気や障害の仲間が働いている生の声を聞くことで、お互いの励ましと働くための有益な情報を入手できる効果があります。
インタビューや語る会などで集めた体験談を、話だけで終わらせないことが次の課題となり、文章やイラストという形に残す活動を始め、それが体験談の発信事業「雇もれびの会」のブログやホームページの立ち上げにつながりました。一方で、体験談をインターネットで公開することには否定的な当事者が多いことに気づかされました。自分の体験が自分のまったく知らないところで一人歩きする怖さを感じていたのでしょう。
そこで、インターネットでの発信は会の広報活動に限定して行うこととし、集めた体験談はフリーマガジン(無料の情報誌)「こもれび・働く精神障害者」として情報提供することにしました。紙の媒体として配布先を保健所や作業所、クリニックなどに限定することができ、本当にこの体験談を読んでもらいたい人にだけ届けることができると考えたからです。
「名古屋開府400年記念
企業・市民・NPO協働フォーラム」での取り組み
フリーマガジンの発行に着手して感じたのは、「雇もれびの会」の知名度が低いことでしたが、なかには「なごや職業開拓校」のようにミーティングで、みんなで読み合わせ会を開くほど熱心に読んでくれる施設もありました。それでも他の多くは、「聞いたことない団体だ」という反応しかありませんでした。
そこで、次に私たちは会の存在を広く地域に知ってもらうために「名古屋開府400年記念 企業・市民・NPO協働フォーラム」に参加することにしました。このフォーラムは企業と市民とNPOがお互いをもっとよく知って、協働できることを探すためのマッチングのフォーラムでした。名古屋の国際会議場で平成22年7月16日に行われました。当日はNPOと企業がそれぞれ協働したい活動について3分間のプレゼンテーションを行いました。私たちは「精神障害者からの情報発信、雇用確保のための企業の見学、企業から障害者への情報提供」などを訴えました。
企業とのコラボレーション
残念ながらフォーラム当日に、企業との協働はまとまりませんでしたが、あきらめずに当日の資料を携えて地元千種区にあって全国に600店舗を展開、売上800億円に迫る名古屋証券取引所2部上場「株式会社ジーフット」に会の支援をお願いにいきました。
ジーフット社は障害者を多数雇用する企業です。特に精神障害者を積極的に採用しています。このジーフット社へ就職した仲間が「体験談を語る会」の講師を務めたことがあり、そのつてをたどったのでした。
パートタイム雇用など障害に配慮した方法により、例えば売り場の中でも障害者が仕事を担当することで生まれる企業メリットとして、①全ての従業員が販売という本業に専念できる、②法定雇用率を達成できる、③障害者の自立に貢献できるといったことを資料を使って説明しました。その結果、会の発行するフリーマガジンへの記事掲載、背表紙への広告スポンサーについて快諾していただけました。
こうした私たち当事者の営業活動(?)、ジーフット社の取材の模様はフリーマガジン「こもれび・働く精神障害者」の他に萌文社の精神保健福祉ジャーナル「ゆうゆう」にも掲載されることになりました。
自ら取り組むことによって……
インタビューや体験談をまとめたフリーマガジンの発行は、第2号からジーフット社の支援もあって500部の発行となりました。名古屋市を中心に愛知県内の保健所、精神科などへ配布しています。配布後は、ブログへのアクセスも確実に増えてきているなど、効果は少しずつながら着実に進んでいるように思います。
こうした情報発信とともに、会では就職活動サークルとしての取り組みを行っています。会員同士でハローワークへ求人を探しに行ったり、履歴書を見せ合い改善点を検討したり、面接の練習をしたり、志望動機や前職の離職理由などをいっしょに考えるなど、孤独な就職活動を楽しく積極的に取り組めるような活動を行っています。そんな中、会のメンバーの1人は就職を果たし、また採用試験に向かう仲間が増えてきています。
今後、私たちにとっては企業との協働と考えるジーフット社からの支援を大切にしながら、企業の採用担当者や働く精神障害者の話を聞く会を開いて交流を深めていきたいと思っています。そうした活動を通じて、企業とのネットワークを広げていきたいと考えています。
こうした自助グループでの取り組みは全国でも広がっており、それが精神障害者の雇用を進めることにつながると信じています。
「自ら動いて雇用への道を拡げる」
榊原あざみ
大学院在学中に大手企業に就職内定するものの、ストレスで精神を病み入院。就職せず引きこもりを経験。治療して他企業への就職にたどり着くが、再発し再入院。その後、福智クリニック(理事長・福智寿彦氏)と出会い、短期の就労やアルバイトを経て、官公庁非常勤職員に就き、現在も継続中。
2011年1月「働く広場」
https://www.jeed.or.jp/disability/data/works/om5ru800000020v4-att/om5ru800000020xg.txt