平成26年4月12日土曜日
語る会議事録 就労状況 O:心理カウンセラー S:主催者、フリーター、塾経営を準備中 W:老人・重度障害の介護 B:発達障害、大手電機メーカー下請け工場 A:A型作業所 I:初参加、障害者枠やA型作業所 H:老人ホーム経営 Z:尾張地方の自助会を主催、事務 R:夫がうつ病、初参加。 G:就労移行 M:B型作業所スタッフ L:A型作業所 U:就労移行 N:週1回作業所、Cさんの紹介で初参加。 C:障害者枠、復職 D:障害者枠、清掃 T:障害者枠、事務4年目 近況など H:昔の老人ホームは家族が冷たいと思われたが、今はホームに入れて幸せという状況で180度変わった。老人もホームに入れてニコニコしている。 I:障害者枠のアパレル会社を退職。A型作業所勤務。職場環境が悪く転職を考えている。 W:4月1日に、母がくも膜下出血で倒れた。 自分は、デイサービスの会社を4月中旬に退職する。その後、紙リサイクルの会社に勤める予定。片麻痺の人の働ける場を作りたい。 R:この会のことは、Wさんに聞いて前から興味があった。去年、夫がうつ病で働けなくなった。今は職場に復帰したが、夫自身は再発に不安を感じているようである。 O:オブザーバーとして参加している。心理学を教えているが、教室では健常者しかいない。カウンセリングをする際にもこの会は勉強になると思い参加している。 初めて来た人の話 I:十年ほど前になごや職業開拓校を卒業した。その学校で雇もれびの会のことは聞いていた。 鉄工所、介護ヘルパー、アパレルなどで働いてきた。どれも3ヶ月から2年で辞めている。障害者枠で働いているが、人間関係で悩んでしまう。働く能力はある。一般企業の障害者枠を辞めてA型作業所で働いている。 障害者枠で働いていた一般企業は、アパレル関係で、アイロンプレスや服の出荷をしていた。障害者ということで配慮が多少されていたが、上司からのパワハラがひどくて、辛くなって休職した。 これまで指示を受けるばかりで与えたことはなかったが、仕事が多くなるとブラジル人の派遣の人に言葉も通じないのに指示を与えろといわれて苦労した。ジェスチャーで指示しろと上司に言われた。夜の10時まで働くのは当たり前でひどいときは夜中の3時までは働かされた。 上司はレイプ未遂事件を起こして解雇された。それでも勤務を続けるつもりでいたが、社長から「家が遠いから」と言いがかり的な理由で退職を強いられた。そのうち、午前中で仕事がないから帰れと言われて主治医に「心身が壊れる前に辞めるべき」と言われて辞めた。 その後、A型作業所に入ったが、すぐに「あれっ」と思うことがあった。利用者とスタッフの間でトラブルが頻発していた。利用者は40人ほどいたが、支援の資格をもったスタッフは管理責任者一人だけで、ほかの6人のスタッフは無資格だった。そのサービス管理責任者も入院してしまった。仕事もレベルが低く、5000円の定価の製品づくりをしていたが、50円でも売っているようなレベルの製品しかできていなかった。検品していても売れると思えないものばかりだった。
人間関係のトラブルが多くて、A型作業所のなかから独立して部品の仕事をしようという人が集まっていた。そのなかでも自分がリーダー的存在になっていたが、それを快く思わずに反抗的な態度の人が多くてストレスがたまった。主治医にもこのままでは心身ともに壊れてしまうと言われて転職を検討しながら、様子を見ている。
A型作業所を選ぶときの面接も自分が最初の面接を受けた人で、翌日から来てほしいと言われた。内容は簡単な軽作業や荷物を運ぶぐらいと言われた。社長も怪しい人物だったが、面接時には熱意が感じられて入社した。その後、トラブルばかりで困っている。精神障害者ばかりを集めて作業所を作ってはいるが、精神保健福祉士PSWもいない。ブラック企業ではないかと思っているが、長く勤めたいので辞めないでいる。 精神障害者は、身体障害者に比べて障害が目に見えないので辛い。上司にも「どこが悪いんだ?」といわれる。身体障害者には優しい目がある。自分は挨拶も無視されるなど辛い状況だ。 A:別のA型作業所に通っているが、20人ぐらいで残業はほとんどない。もともと6時間勤務で残業しても2時間程度だ。障害に応じて仕事を調整してくれている。 N:仕事は6年間事務をしてきた。体調を崩して辞めている。気を使いすぎて、緊張したり、対人関係で悩んでしまう。摂食障害的な部分もあり、ご飯が食べられなくなってやせ細ってしまう。 今は、大人の発達障害という診断を受けて納得している。朝、身支度するのも異常に時間がかかって間に合わない。健常者と同じことができないで生きづらい。発達障害であることを認めてからは楽になった。専業主婦をして家事を毎日やっていて、週に一回作業所に行っている。作業所が社会とのつながりでもあるし、将来へのステップでもある。家事も作業所もどちらにもやりがいがある。作業所に行くと疲れてしまって、帰るとすぐ横になってしまう。作業所は5時間程度で箸の袋入れやチラシの封入などが仕事だ。他には調理実習やレクレーションがある。人前で食べれない性格なので食事時間が辛い。 子供の時はまったく普通の子供だった。大学に入って一人暮らしを始めたときに症状が現れた。社会人になって家事と仕事の両立ができなった。失敗したらどうしよう、こんなこと言って良かったかな、と思い悩んでしまう。発達障害があるのにがんばりすぎてしまう。 B:発達障害の自助会にも行ったことがあるが、既婚者が多い。仕事をする上でのコミュニケーションだけが不足している様子だ。 R:身体にハンディがある人には見るからに大変そうと分かる。自分は健常者なので、メンタルの弱い人を知らず知らず傷つけているかも知れないと反省した。 主人も「すべて自分が悪い」と思い込むうつ病なので、家族全員がそれぞれ自分のペースを崩さずに人生を楽しむことが、大事だと思っている。 主人が休職中に娘が休学したいといい困っている。母親である私が厳しい躾をしすぎたのかもしれない。甘える場がどこにもなかったのかもしれない。 私自身は正社員にこだわって働いている。私が優しく声をかけると却って白々しくなるので、笑える状況にもっていくようにしている。細かいことを気にしすぎるタイプの人を見ると大変だなと思う。新人のときは、上司が怖くてノートを書く字も震えていた。「そんな書き方で読めるのか!!」と怒られた。部活からの経験でその一、二年をやりすごせばいいと分かっていた。 妹が障害者なので、障害者を支えるというよりも「共に生きる」という考えが身についた。いろんな人がいて普通なんだと思う。 I:自助会であるシンセサイズ中部に行ったことがある。昔は暗かったが、いろいろな体験をすることで話のネタが増えた。それでもきつい突っ込みがあると辛い。また仕事を与えたままほったらかしにされることも辛い。先輩が見かねて上司に反論してくれた。 W:津島の自助会も行政の手を離れて、自分たちで運営するようになっているらしい。フリースペースなどを活用している。同朋大学のSSTは大変役にたつ。親の会や家族会はどんどん古い組織になっている。 寝るときに飲む睡眠導入剤について 友人が使っていたら、ろれつが回らなくなった。 薬がきついのか夜の7時から寝てしまう。 眠れなくなるのはコーヒーなど刺激物のとり過ぎが原因かもしれない。睡眠導入剤はやめることもできる。 アルコールと同時に服用するのは避けるべきだ。 最後にまとめ 笑えることもあったし、言いたいことも言えた。 コミュニケーションや生き方について話を聞けてよかった。 あっという間に時間がたった。楽しかった。 答えは見つからなかった。 たくさんしゃべりすぎた。 仕事を受動的に探すよりも能動的に自分で創るような仕事の仕方もあっていいと思った。雇われるだけが仕事ではない。 アサーションやSSTについてもっと学びたくなった。情報が飛び交っている。 できなかったことを後悔するのは止めたい。できてうれしかったことを考えたい。自分の元気を一番にしたい。 人生の先輩からの話を聞けた時間が非常に良かった。 後悔より笑って楽しく生きたい。 他人の話を聞く練習ができた。自分が成長したと思った。 今日は、17名という大勢に集まっていただきありがとうございます。これだけ多いと話せない人も出てくるので対策を考えます。今後ともよろしくお願いします。 |
6月14日の語る会 概要
今回は現役で働く3人の男性の現況報告をもとに周りの人から意見や質問、問題解決への助言、O先生は専門家の立場からのアドバイス、知識の伝授がなされた。学生である自分の立場からみると話し合いは非常にスムーズに進んでいた。時には笑いもあり、時には参加した人全員にも言える意見や助言があった。他の人の意見や考えに反対することなくじっくり人の話に耳を傾けていた。納得・理解ができるからなのだろう。 (感想) ボランティアで参加した私自身は学生であり、まだ社会の現状を知らないがためにあまり十分な意見や感想は言えなかったけど、自分がした質問に対し当事者の人たちからの答えは納得いくものだった。こうした自助は医師や社会福祉士・精神保健福祉士の支援とは異なる支援の在り方であって、社会に欠かせないものだと思う。自助の力が予想以上のものだと実感した。 |